こんにちは、携帯ショップブロガーのりょん(@ryon_lynwood)です。
仕事で無理をしすぎて、身体が壊れるまで働いてしまっていませんか?
私はそうでした。体調不良のサインが出ているのに無理をして仕事をして、退職する頃には
身体が壊れている状態でした。
当記事では、大手メーカーで人事のヘルスケアも担当したことのある筆者が、体調不良で退職を考える前に休職という選択肢について知ってもらいたく、記事にしました。
今既に仕事に支障が出ているような方は、ぜひ参考になさってください。
- 体調不良で会社を休みがちだ
- 仕事に行くのに体調不良で遅刻してしまう
- 体調不良のために仕事を辞めようか悩んでいる
- 休職という制度について知りたい
体調不良で退職を決める前に
この記事で私があなたに最も伝えたいことは、今もし体調不良で仕事を退職しようと考えているなら、その前に「休職」という手段も考えてみてほしいなということです。
退職をしてしまえばそこで終了ですが、休職をすることで得られるメリットもあるからです。
▼休職することで得られるメリット
- 会社に在籍しながら療養する時間が得られる
- 場合によっては復職後の業務等を調整してもらえる
- 仮に復職後に退職することになっても在籍期間を延ばせる
退職をしてしまうと、単純にそこまでで在籍期間が終了し、体調が良くなるまで次の仕事もできず空白の時間ばかりが過ぎていきます。
また、復職後は再び休職するようなことがないよう、業務内容などを調整してもらえることもあります。(本来は休職する前にそういった調整ができればいいですが)
但し、業務の調整や部署の異動などは会社の判断次第なので運が良ければ、くらいに思っておくとよいでしょう。
次は私が休職という制度を知らずに損した例をお話しますので、もし関心がある方は参考になさってください。
私が休職制度を知らずに損した話
私は新卒で携帯ショップの代理店に入社しました。合計2年弱携帯ショップのスタッフとして従事しましたが、1年経つ頃には以下のような症状が出始めていました。
- 出勤中に胃がきりきりと痛む
- 強い頭痛が日常化する
- 吐き気の頻度が増える
- 休みになると決まって体調を崩す
- 仕事に対してやる気が全く起きない
- ちょっとでも辛いことがあると涙が止まらなくなる
- 暴飲暴食
- 血便が出る
- 寒さに弱くなる
疲れとストレスで自分がどういう状態にいるのかさえ、落ち着いて考えることができないくらい、考える力も落ちていました。
そんなんで働き続けているのですから、なおさら仕事のパフォーマンスも落ち、職場で劣等感が膨らんでいくばかりでした。
しかし、その後別の理由で仕事を辞めてみたら、橋本病を発症していたり、原因不明の関節痛や頭痛などがずっと残ることになってしまいました。
体調不良の詳細については別記事【ストレスフルな職場で働き続けたら身体壊して8ヶ月働けなくなった話】で語っていますので、こちらもご参考になさってください。
今思うのは、もし退職前に上記の体調不良を「これは尋常じゃない!」と気づけていたら、退職前に休職が出来たかもしれないし、退職後働けなかった8ヶ月をもっと安心して療養できたかもしれないということ。
もちろん、当時勤めていた会社に休職制度があったかも定かではないですし、あったとして条件を満たせたかはわかりませんが、そういった選択肢を知っておきたかったなと思うのです。
時々、会社の制度をなるべく使わせないようにしている会社があります。でも、それっておかしいですよね。有休使わせないとか。なので、そういう制度は就業規則にあって条件が満たせているならしっかり活用していきましょう。上司がそれを拒むようであれば、人事に直接連絡もありだと思います。
休職の概要
休職のメリットについてご理解いただけたところで、具体的に休職とは何なのか、紹介していきたいと思います。
休職の種類
休職には色々な種類があり、業務外の傷病により働けない場合の休職もあれば、留学等のための休職などもあります。
この記事では体調不良にフォーカスしますので「業務外の傷病による休職」のことを書いています。
仕事上で負ったケガや病気を「労災」と言いますが、それ以外が「業務外の傷病」と考えるとよいでしょう。
休職制度の確認方法
休職は誰でも一度は聞いたことがある制度かと思いますが、全ての企業が休職の制度を設けているわけではありません。
自分が勤めている会社に休職の制度があるかどうかは、以下の方法で確認できます。
- 就業規則を確認する
- 上司や人事に直接確認する
①就業規則を確認する
就業規則なんて普段見ないけど、どこから確認すればいいんだろう?という方もいらっしゃいますよね。
就業規則の提供方法も企業によって異なりますが、主に以下の3つのパターンで配布されているのではないでしょうか。
- 冊子として一人ずつに配布
- 就業している事業所ごとに冊子を配布
- WEB上で公開している
探しても就業規則が見つからん!という方は上司に確認してみましょう。
②上司や人事に直接確認する
部下を管理している上司は、もしかしたら就業規則についてよく理解しているかもしれません。上司に気軽に相談できる関係性の方は直接聞いてみてもよいでしょう。
休職の条件
休職をできるかどうかは会社の定める規定によって異なります。
自己申告で出来る企業もあるかもしれませんし、医師の診断書が必要な企業もあるかもしれません。
従って、休職をできるかどうかはまず就業規則にて条件を確認しましょう。
休職中の待遇や給料について
休職したらどんな生活が待っているのか、気になる方も多いのではないでしょうか。ここでは、ポイントごとに絞って休職の待遇等について見ていきましょう。
休職期間について
休職という仕組みがあることはわかったけれど、どれくらいの期間休めるのか?気になりますよね。
休職期間について抑えるべき点は2点です。
- 休職期間は就業規則により定められている
- 勤続年数によって休職期間に差がある場合あり
休職期間中に復職ができなかった場合は退職になるのではと思いますが、その後の処遇も会社の規定によるので就業規則を確認しましょう。
休職中の給料について
そう思いますよね。しかし、休職中は健保から「傷病手当金」という手当を受け取ることができます。
その手当てを受け取る条件は以下の4点です。
- 業務外の病気やケガの療養のための休業であること
- 仕事に就くことができないこと
- 連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
- 休業した期間について給与の支払いがないこと
傷病手当金の金額には決まりがあります。1日当たりの金額は以下の通りです。
支給開始日以前の継続した12ヶ月の各月の標準報酬月額の平均額÷30×2/3
要するに、1ヶ月休むと、これまでの月収のおおよそ2/3程度のお金が支給されると考えるとよいでしょう。
休職中の生活
休職中は療養して心身の回復に専念することがメインの過ごし方となります。
その間は以下の対応が必要になるでしょう。
- 通院
- 病状の報告(診断書提出)
- 睡眠や生活リズムの記録を取る
通院は病気を良くするために必要ですよね。そして会社とは定期的に連絡をとって今の状況の報告などをする必要がありますので、いつ誰に何を報告するかなどは事前に決めておきます。
また、場合によっては睡眠の時間や生活リズムなどを記録として残しておくように指示される場合がありますが、必ず会社や医師の指示に従うようにしましょう。
休職するための手順
この記事を読んでくださっている方の中には、それなら自分も休職をしたい・・・と考えている人もいるかもしれません。
具体的に休職をするにはどうしたらよいか、解説します。
①会社に休職の制度があるか確認しよう
中には休職制度自体がない企業も存在します。必ず休職制度があるか、事前に確認しておきましょう。
具体的な確認方法は【休職の概要】にて前述しましたが、簡単にまとめると以下の通りです。
▼休職制度の確認方法
- 就業規則を確認する
- 上司や人事に直接確認する
②自分が休職の条件に当てはまっているかを確認しよう
休職制度があることを確認できたら、どういった条件で休職ができるのか確認してみましょう。
病気の程度と医師の見解によっては休職には至らない可能性もあるので、自己判断で休職できるとは思わないようにしましょう。
③上司に休職したい旨を申告しよう
条件が整いそうであれば、今のあなたの状況と、休職をしたいという考えを伝えてみましょう。状況に応じて、上司がそれなりの対応をしてくれるはずです。
休職するほどではなく、業務内容の調整や部署移動などで解決するならそういった手をうってくれる可能性もあります。但し、体調不良に関して素人判断は禁物ですので、いずれにせよ必ず医療機関には相談をしておきましょう。
きちんと検討をしてくれる上司なら良いですが、面倒だから対応したくないとか、やったことがないから申請したくない、というような怠惰が原因であなたの申告が却下されるようなことが万が一にもあったら、あなたから人事に直接連絡してみてください。
④休職の手続きに入ろう
休職の意思が伝わったら、休職に必要なものをそろえたり、休職手続きに必要な書類などがあれば対応しましょう。診断書が必要な場合は診断書も取得しておきましょう。
⑤休職中の取り扱いを確認しよう
休職することが決まったら、最低限以下の内容はしっかり確認しておきましょう。
- 休職期間はいつからいつまでか
- 休職期間満了後の取り扱い
- 休職期間中の給料について
- 休職期間中の連絡先
- 休職期間中に必要な申請(あれば)
- 復職の流れ
- 復職の条件
私も人事のヘルスケア担当として多くの社員さんたちの休職をサポートしてきましたが、
復職の条件などをよく理解されずに自分の判断で復職しようとされる方も多くいました。
どんな状態になれば復職なのか、勘違いのないようにきちんと確認しておきましょう。
最後に
ここまで休職という選択肢について書いてきました。
身体を壊してまで働いてしまう方は、上司などから強い圧力をかけられているために休めなかったり、「自分は使えない人間だから頑張らないと」と思い込んでいる方も多いと思います。
しかし、あなたの健康を守れるのはあなただけ。あなたの健康は、あなたが会社を辞めた後にもずっと影響を及ぼします。
どんなに自分に自信がなくても、あなた自身を大切に考えてあげてくださいね。
この記事を読んで、少しでもあなたの休職への理解が深まっていたなら幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。