こんにちは、元携帯ショップ店員のりょん(@ryon_lynwood)です。
携帯ショップの店員さん、どんなことをしているかはなんとなくわかるけれど、実際の仕事内容や年収、人間関係など、その詳細はよくわからないですよね。
そこで、当記事ではかつて携帯ショップ店員として働いていた筆者がその仕事の全てを公開します。
これから携帯ショップの店員になってみたい方、携帯ショップ店員から転職したいと思っている方、きっと参考になると思いますので読んでみてくださいね。
携帯ショップ店員の仕事内容
携帯ショップのお仕事、多くの方は受付業務を想像するかと思います。
その想像は概ね合っているのですが、他にも様々なお仕事があるので、具体的に例を挙げてみます。
- 受付業務(営業、故障)
- 店舗運営業務
- 進捗管理
- MTG・研修
- スマホ教室
- 人材育成
- マーケティング
受付業務では機種変更や料金プランの変更、故障機の対応など、お客様のご要望やお困りごとに合わせて応対するのがメインの仕事になります。
その他にも、携帯ショップの店員さんは店舗を運営していくために開店・閉店作業やレジ締め、売上管理、店舗の成績を上げていくための進捗管理など、やることがたくさんあります。
非正規の社員や若手のスタッフの場合はみな受付業務をメインとして働くことになりますので、基本的な接客マナーや営業力を磨けるでしょう。
正社員の場合はベテランになるにつれ、責任者の立場に近くなっていくため、管理者としての知識やスキルが身についていくでしょう。
▼携帯ショップの仕事内容とは?その裏側と苦労を語ります【元店員が紹介】
余談になりますが、携帯ショップではほとんど英語を使うことはありませんので、英語が苦手な方でも挑戦しやすいでしょう。しかし、一部店舗では英語の使用が不可欠な場合もあります。英語が得意な方は強みとして活かすこともできるので、以下の記事も参考までにのせておきますね。
▼携帯ショップ店員にTOEICの点数は必要?英語はキャリアの強い武器になる話
携帯ショップ店員の年収とキャリア
年収やキャリアは企業ごとに異なりますので、あくまで筆者の経験とリサーチによる目安となります。また、都内の例を紹介しておりますので、お住まいの地域や就業する企業によって条件は異なることをご了承ください。
年収
私の実体験とリサーチでは、年収は以下の金額がある程度の目安になるのではと考えます。
- 正社員一般:300~350万
- 店長:500万前後
- 派遣社員:350万前後
キャリア
正社員の場合、「一般スタッフ→チーフ→副店長→店長」という昇進ルートが一般的なキャリアと考えてよいでしょう。その過程で、本社に引き抜かれ、バックオフィス系のキャリアへ移行することもあり得ます。
▼【携帯ショップ店員】給料高いって本当?正社員一般スタッフの年収やキャリアについて
派遣社員の場合は、基本的にはキャリアアップはないでしょう。但し、長く勤めることで上司から何か役割を任されたり、代理店からの引き抜きを提案されることもあるかもしれません。
▼【携帯ショップ】派遣から正社員になる3つの方法!それぞれのメリット・デメリットも
携帯ショップ店員の働き方
休日
携帯ショップの働き方はシフト制であることが多いです。従って1日勤務して休みの日もあれば、6連勤をすることもあります。店舗によっては出勤・退勤時間をずらしているお店もあります。
お休みは平日に取ることが多く、土日は休みづらいでしょう。ビジネス街に構えている店舗などは土日祝がお休みの場合もありますが、多くの店舗では土日はかきいれどきなので、たくさんのスタッフを動員してお店を回しています。
但し、私が勤めていたお店では希望休を出すことができ、月に1回は土日休みをもらっていましたので、お休みの日についてはよく上司と相談してみるとよいでしょう。
なお、お休みの特徴として連休はとりにくいことが挙げられます。私の場合は、夏休み3日間で、7~8月の間に他のスタッフとかぶらない形でお休みをとっていました。
一日のスケジュール
携帯ショップの一日のスケジュール例として、私が働いていた時の流れを公開します。
7:30 | 起床 | 出社準備 |
---|---|---|
9:20 | 出社 | 店内清掃、朝礼 |
10:00 | 開店 | 窓口対応など |
20:00 | 閉店 | レジ締め、残務処理 |
21:00 | 退勤 | |
23:30 | 就寝 |
お昼は11:00~16:00くらいの間で交代しながらとっていきます。
しかし、土日やiPhone発売直後などは店内がかなり込み合うため、お昼に入るタイミングを逃してしまうこともしばしば。。。お昼が18:00になったり、ひどいときはお昼なし、なんてこともあります。
一方で、お店がすごくすいていた日は閉店前から締め作業をして、20:15には退勤できる!なんて日もあります。日によって毎日のつかれ度合いが大きく変わるのが携帯ショップです。
▼携帯ショップ店員の1日を大公開!休憩のタイミングや残業時間も話します
携帯ショップ店員の健康事情
携帯ショップは「ずっと座りっぱなし」の日もあれば、「ずっと立ちっぱなし」の日もあります。
カウンターで受付業務をしていると、一日中ほとんど動きません。対してフロアスタッフになると一日中立ちっぱなしで、足がかなり疲れます。
いずれにせよ、あまり動き回ることのない携帯ショップの中は、自ら節制していないと太りやすい環境になっています。理由は以下の6点です。
- 不規則な食生活
- 長時間の座り仕事
- 運動する機会や時間がない
- ストレスにより食べ過ぎてしまう
- 帰りが遅いため自炊を怠りがち
- 拘束時間が長いため食べる量やカロリーが増える
以上のことから、携帯ショップで働くことになった場合は、日々食生活と運動に気を配っておく必要があるでしょう。
▼携帯ショップでの勤務は太りやすい?忙しいショップ店員にオススメの【ダイエット方法】
また、携帯ショップを語るうえで無視できないのが、精神的な疲れです。クレームや長時間労働による疲労で、休職をしたり退職を決める方もいらっしゃいました。事実、転職する方の退職理由は先に述べた接客疲れや長時間労働が原因になっていることが多いです。
▼ストレスフルな職場で働き続けたら身体壊して8ヶ月働けなくなった話。
携帯ショップの新人の仕事
携帯ショップの店員は、未経験でも歓迎の職場が多いことで有名です。ですから、入店して間もなくはほぼ知識のない状態で仕事を覚えていかなくてはいけません。泳げないのにいきなり海に放り込まれる、そんなイメージを持たれた方もいらっしゃると思いますので、ここでは私が入店1ヶ月で任された仕事を大まかにご紹介します。
- 店頭に立ち、お客様の用件伺い
- 店頭で商品やプランの説明
- 店内の設備管理(デモ機の清掃、パンフレットの補充)
- 店頭で簡単な操作案内
- 空いた時間に勉強
- 料金の支払い
- 商品の販売(契約に関わらない、付属品等の販売)
- 先輩のうしろについて手続きの見学
- 故障や新規契約以外の手続きを実践
はじめは座学を用意している職場もあるかもしれませんが、基本的には現場で経験しながら
覚えていく、というのがショップの教育の実情かと思います。
厳しいお店では、手続きや操作方法等の調べ方だけを教えて、あとは一人で手続きしてね、
というかなりスパルタな職場もあるようです。。。
お店や店長によっても方針は異なりますので、事前に調べることは難しいですが入店前にOJTがあるかなどを確認してみるのもよいかもしれませんね。
入店直後は覚えることも多く試練の連続のように感じられるかもしれませんが、先輩たちにたくさん教えてもらえる後輩になることが、上手に新人時代を乗り越えるコツともいえると思います。
もし気になる方は別記事にて可愛がられる新人の特徴もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
▼【携帯ショップ】可愛がられる新人に共通する3つの特徴とは?元店員が独断で解説。
携帯ショップ店員のメリット・デメリット
携帯ショップ店員になることで得られるメリットがあれば、逆にデメリットもあります。
メリット
メリットには、以下の4つが挙げられます。
- 接客マナーが身につく
- 平日休みがとれる
- 携帯や料金プランに詳しくなる
- 他の仕事が楽に思える
身につくマナーや知識が多いため、社会人経験の浅い方が勤めるにはよい職場なのではないかと思います。
さらに、人と接することが好きな方には、感謝されることでやりがいも得られるのではないでしょうか。
▼【体験談】携帯ショップ店員やってて嬉しかったこと3つまとめてみた
デメリット
デメリットには以下の6点が挙げられます。
- 残業が多い
- 覚えることが多い
- 休日が少ない
- クレームが多い
- ブラック企業の風習に慣れてしまう
- ノルマがある
ネガティブなイメージを持たれがちな携帯ショップですが、実態としても拘束時間の長さや
クレームによる精神的負担は無視できないデメリットと言えるでしょう。事実、私が携帯ショップに勤めてみて、辛かったと言えることのトップ3は①接客②長時間労働③ノルマでした。
▼元携帯ショップ店員が販売員をしていて辛かったことトップ3を語ります
また、ノルマがあるか?というのも気になる点かと思いますが、答えは「ある」です。
そのノルマの在り方は店舗によりけりで、店舗にだけノルマがある場合と、スタッフ個人にもノルマがある場合があります。私の場合はスタッフ個人にもノルマがありました。但し、店舗にだけノルマがある場合でも、お店全体で目標をクリアしなければいけないので、責任の重さは大きくは変わらないと思われます。
携帯ショップの将来性
携帯ショップでの手続きは、今やほとんどがオンラインで完結できるようになっています。
AI化が進む今、携帯ショップはなくなり、店員もいなくなっていくだろうと言われています。
しかし、携帯ショップ自体には必要性があり、今後もなくなることはなさそうです。直接説明を受けたい方や、ネットが使えない方など、これからも対面での接客はなくならないからです。
但し、携帯ショップ自体の経営は競争が激化していくことが予想でき、より店員の販売力が試される職場となる可能性があります。
▼携帯ショップ店員に将来性はある?AI時代の今後を元店員が独自に考察
携帯ショップの人間関係
携帯ショップはかなり狭い世界でのコミュニティで人間関係が作られます。限られたショップという箱の中で、決まったメンバーと一日中一緒に過ごすので、狭く深い関係性が築かれます。
また、外出がほとんどないので気分転換がしづらい環境といえるでしょう。ショップ内のスタッフさんと良い関係性が築ければ心地よい職場となり得ますが、合わない人が多いと逃げ場のない窮屈な職場になるかもしれません。
しかし、携帯ショップではしばしば異動がありますので、人の流れは案外早いです。人が変われば雰囲気も変わりますので、仮に気の合う同僚が同じお店にいなかったとしても、少し我慢すれば環境は良くなる可能性もあります。
携帯ショップ店員になるには
携帯ショップ店員になるには、携帯ショップを運営する代理店に就職する必要があります。
(携帯ショップは通信キャリアが直営しているケースは限りなく少なく、ほとんどは代理店運営です)
転職サイトで求人検索をしてみるか、転職エージェントに希望を伝えるとマッチ度の高い求人を紹介してくれるでしょう。
▼【20代向け】正社員として携帯ショップで働くには?おすすめの就活サービスも紹介。
派遣社員で良い、という方であれば、派遣会社に登録してコーディネーターさんに携帯ショップで働きたい旨を伝えれば、希望に沿った就業先を見つけてくれると思います。
携帯ショップは基本的に人手不足なので求人は珍しくないと思いますが、派遣会社によっても販売系の求人を多く取り扱う媒体とそうでないところがあると思うので、検索してよく探してみることをおすすめします。
参考までに、私が正社員として携帯ショップで働くことになった経緯も記事にしていますので、気になる方は見てみてくださいね。
▼私が携帯販売員になった理由。携帯ショップがブラックと言われるワケとは。
また、携帯ショップ店員になったからには長く働きたい!もしくは何かしら身に着けるまでは辞めたくない!と考える方は、私が考える「携帯ショップの生き残り術」と「携帯ショップの向き不向き」も参考にしてみてください。
▼携帯ショップ店員の生き残り術!ショップで長く働き続けるための5つの方法
▼【携帯ショップ店員】向いている人・向いていない人を元店員が独断で解説
携帯ショップ店員の退職
携帯ショップは人の入れ替わりが激しい職種とも言われています。私も入社時には30人以上いた同期が、約半分にまでなっていました。
携帯ショップを退職するには、どんな流れで進めればよいのでしょうか。
▼店長に相談
▼店長が退職を受理
▼マネージャーと相談
▼退職
一般的には上記のように、店長と相談して、さらに上の立場の責任者と話をして退職が成り立つ流れではないかと思います。
但し、実際には上記のステップが簡単にはいかず、店長に退職を納得してもらうまでかなり引き留められたりする場合もあります。私がまさにそうでした。
携帯ショップがあなたの引き留めに必死になるのには理由があります。
- 人員が一人いなくなるとお店を回すのがキツイ
- 新しい人材を入れて育成するのが大変(指導者の時間もとられる)
- 部下が辞めると上司の成績に影響する
ざっと、上記3つのような理由になりますが、できるだけ話し合いはスムーズに進めたいですよね。そのために、私が何度も店長と話す中で最も効果的だった退職理由を紹介しています。中々退職を認めてもらえない方はこちらの記事も参照してみてください。
▼【携帯ショップ】上司を納得させる退職理由はコレで決まり!おすすめの辞職理由とは?
ちなみに、まだ転職しようか悩んでるよ、というステータスの方も中にはいらっしゃるかもしれませんね。そういった方には、転職経験者の「退職を決めた理由」などを聞いて参考にすると今後のキャリアの軸を考えるきっかけになります。ここがぶれてしまうと、せっかく仕事を辞めても後悔したりまた同じ失敗を繰りかえしてしまったりします。
退職をする際には、ぜひ自分が仕事を辞めたい理由(変えたい理由)について、じっくり考えてみてほしいなと思います。
▼携帯販売を辞めたい。。。私が新卒2年目で退職を決意した3つの理由
携帯ショップ店員からの転職
前述の通り携帯ショップは人の出入りの早い業界なのですが、当然、他の職種や業界に転職されていく方もいます。かくいう私も、ファーストキャリアとして携帯ショップで勤めた後、2度の転職を経験しています。その時の体験談を別記事でまとめていますので、参考までに読んで頂けたらと思います。
私自身が実際に感じたことですが、携帯ショップで働いていると、一般的なオフィスでの仕事の仕方がイメージしづらいことや退職時期を定めづらいことがあり、転職活動は少々進めづらかったです。
そこで、携帯ショップの店員さんが転職をする際には自己分析をして様々な価値観があることを知り、転職エージェントと二人三脚しながら転職先のイメージを膨らませて活動することをおすすめしています。
▼携帯ショップ店員が未経験職種に転職するには【自己分析】が重要という話
▼【20代向け】携帯ショップからの転職で準備しておくべきこと
なお、携帯ショップで働いている方の中には、まだ転職をするかどうか悩んでいる状態の方もたくさんいると思います。そういった状態の方は、ぜひ上記で紹介した「自己分析」を試したり、とりあえず転職サイトに登録して求人を見てみたり、転職エージェントにカウンセリングしてもらうことをおすすめしたいです。
転職は経験がないと踏み切るのにとても勇気がいりますが、実は踏み切らなくても出来ることはたくさんあります。迷ったら、まずは退職しなくても出来ることから行動にうつしてみるといいですよ。
▼【元店員も使った】携帯ショップ店員におすすめの転職サイトはコレ!
もし携帯ショップから事務職に転職したいという方がいらっしゃいましたら、こちらの記事も参考程度にどうぞ。私も携帯ショップから転職サイトの裏方→大手メーカーの人事事務と転職を繰り返してきましたので、もし気になる方がいらっしゃれば参考になさってくださいね。
▼携帯販売員が事務職に転職して活かせるスキル5つと、持っておくとよい4つの意識
携帯ショップ店員~番外編~
それでは、最後に、みなさんが気軽に読める携帯ショップの番外編記事をいくつかご紹介します。携帯ショップのあるあるは楽しんで読んでいただけると思うのですが、これから携帯ショップの店員になってみたいという方には職場のイメージをつくる材料にもなると思います。
また、携帯ショップには給料が高いとかノルマのために端末を買わされる、などの噂がありますが、その実態について私の経験をもとにウソ、ホントを判定しています。こちらも合わせて読んでいただくと携帯ショップのリアルに近づけるかなと思います。
▼携帯販売のウソ・ホント?うわさの真実を語ります【元携帯ショップ店員】
なお、あるあるの記事でも書いていますが携帯ショップの店員さんを好きになってしまうお客様も意外と多いみたいです。お客様とスタッフの恋というのも現実的にはあるらしいのですが、私が知る範囲では起こりませんでした。実際問題としても成就は難しいのでは。。。と考えているので、恋愛記事が好きな方はこちらも読んでみてくださいね。
▼お客さんが携帯ショップ店員を好きになっても、成就は難しい5つの理由
最後に
ここまで携帯ショップ店員のお仕事情報について書いてきました。
仕事内容や気になるお給料の話など、参考になりましたでしょうか?
足りない情報は今後も鋭意作成してまいります。
当ブログがみなさんのお役に立てていましたら幸いです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。